〇5から〇3までボーイスカウトだった。
パンツ姿でいろいろさせられたから書いてみる。
〇5まではカブスカウトっていう別の隊なんだが、
キャンプファイアでボーイスカウトたちが、パンツ1枚で出し物をしてた。
だから、俺たちがボーイに上がったときにも、似たようなことするんだろうなとは思ってた。
うちのボーイ隊は、3班。
1班は10人いかないくらいの人数。
各班には、班長と次長がいる。
俺のときは9月始まりだったから、最初のキャンプは秋のキャンプだった。
あらかじめ、なぜかブリーフ強制であることが伝えられてた。
といっても、当時の〇学生はほとんどブリーフ派ばかりだったけど。
秋のキャンプで、最初の晩、晴れてたんだけど、真夜中に急に起こされた。
寝てたバンガローを抜け出すと、班員全員が、
バンガローが並んでる林の通路を班長に連れられていった。
夜中のキャンプ場の雰囲気がけっこう怖くて、
何が起こるのかという気分もあり、ちょっとドキドキしてた。
なぜかみんな黙ってたのも、そのドキドキを大きくしてた。
他の班も出てきていて、ちょっといった広場のところで、みんな止まった。
昼間はいろんな訓練をおこなってたところなんだけど、夜だと雰囲気がぜんぜんちがってた。
空も開けてて、弱い電灯も立ってて、ほのかに明るい感じ。
ボーイ隊には、上班とか対付とかいって、ボーイ隊なんだけど班とは独立している人たちがいて、
その人たちも来てた。
その上班たちの号令(といっても手で指示が出される)で、3班整列。
整列なんだけど、別に制服じゃなくて、もちろんTシャツとジャージみたいに寝るときの格好だ。
その後、新入隊員の俺たちと先輩たちに分かれ、横1列に並んだ。
俺たちと先輩たちが、ちょっと離れて向かい合う配置。
一番のリーダー格の上班の先輩が、新入隊員に、
「お前らがボーイ隊に入って、しばらく経ってるが、
これが初めての本格的なキャンプだな」みたいな感じで話しかけた。
「今から何があるのか不安に思ってるか?夜間訓練じゃないから、安心しろ。
形式的にはお前らはボーイスカウトだけど、
気持ちの上でボーイになるための儀式みたいなもんだ」
「じゃ、始めるぞ」
その上班の先輩がスッと手を挙げると、目の前の先輩たちが全員、Tシャツを脱いだ。
俺たち新入隊員は、お互いの顔を見合わせつつ、驚いてた。
驚いてるうちにも、先輩たちはズボンも脱いで、パンツ1枚に。
みんなブリーフだった。
上班・隊付の何人かはグレーとかカラーのブリーフだったけど、
通常の班に入ってる人たちは、班長を含めて、みんな白ブリーフ。
みんなパンツ1枚になると“休め”の格好で、俺たちの方に向かい合った。
夜中の広場でパンツ1枚なのに、笑う雰囲気でもなくて、なんか異様だった、
「お前らも、同じ格好になれ。
覚悟ができたら、こっち側に来い。
俺たちが同じ格好にしてやる」なぜそんな格好にならなきゃいけないのかわかんなかったけど、
もうそのとき〇5で、ブリーフ姿をさらすのはそれなりに恥ずかしかったし、
あえてそういう格好をすることに“仲間になる”的な意味があったのかもしれない。
俺たちは、最初、みんな恥ずかしがって、まったく出て行こうという気になれなかった。
先輩たちも当然それを予期してたみたいで、俺たちが躊躇しててもぜんぜん怒らない。
“休め”の格好ってことは、手を後ろに回すわけで、股間のモッコリが丸わかりになってる。
そんな中に加わるのは、かなり抵抗があった。
「早く“ボーイスカウト”になって、一緒にいろんな活動していこうぜ」
みたいに、先輩たちは励ましてきた。
で、ついに、俺と同学年のやつらの中でも一番雰囲気に飲まれやすいやつが、
黙って、ゆっくり進んでいった。
先輩たちの中に辿り着くと、両手を上げた。
「どうしてほしいんだ?」
「先輩たちと同じ格好にしてほしいです」
「同じ格好?」
「パンツ姿です」
「ちゃんとブリーフなんだろうな?」
「もちろんです」
「誰をどうしてほしいんだ? 全部ちゃんと言え」
みたいな感じのやりとりがあって、最終的にそいつが、
「○○班、××、ブリーフ姿にしてください」と頼むと、
そいつと同じ班の班長と次長が、Tシャツとジャージを脱がせ始めた。
同じ学年のやつがあっという間にブリーフ1枚にされるのを見て、
(次は誰なのか)みたいに思ってドキドキしてた。
パンツ1枚になると、そいつは先輩たちの仲間になってってことで、
こちらの方向を向いて“休め”の格好をした。
着替えや風呂ではそいつのブリーフ姿とかは見るけど、
ブリーフ姿がメインってことはないわけだから、
いつもとは印象がちがったように覚えてる。
当然、〇5だし、モッコリの印象なんてないけど。
で、その後、ポツリポツリと、1人ずつ、先輩たちの方に向かっていき、
「○○班、××、ブリーフ1枚にしてください」と、同じ格好になっていった。
次々とそうなっていったんだけど、6人くらいしかいないわけで、
すぐにパンツ姿になっていない方が少数派になった。
当時は俺はけっこう恥ずかしがりだったから、なかなか前に進めなかった。
残り2人になって、(そろそろ行かないと)と思ったんだが、
それでも前に出て行けず、もう1人残ってた友達が、先に行ってしまった。

その時点で、俺以外はみんなブリーフ姿。
もうどうしようもなくて、俺も先輩たちの方へ前進。
両手を上げて、みんなみたいに、
「○○班、××、ブリーフ姿にしてください」というと、
まず俺の班の次長がシャツを脱がした。
次に、班長がジャージに手をかける。
「俺が手を下に動かしただけで、お前はパンツ一丁だ。
そうなると、俺たちと同じ仲間になるぞ。最後まで粘ってたのに、これ脱いじゃっていいのか?」
と確認される。
周りを見ると、先輩も同学年のやつらも、みんなパンツ1枚。
俺のジャージにみんな注目してた。
今から考えると実に間抜けな状況だけど、そのときは、
一線を越えるかどうかの緊張感がなぜかあった。
「はい」
と答えると、演出なのか、ゆっくりジャージを下ろされていった。
自分の股間をこんなに真剣に見つめるのは初めてってくらい、股間を見てた。
段々と現われてくる白いブリーフ。
(あ、ああ、ああああ)みたいな感じに思ってた。
で、完全にあらわになった俺のパンツ。
「やったな、これでお前ら全員俺たちの仲間だ」
と、ケツを叩かれた。
なんかスースーするし、太腿どうしが当たって変な感じだった。
再び3班に分かれて整列した。
新入隊員は班長のすぐ後ろに並ぶんだが、班長(〇2)のブリーフの尻のところと、
自分のブリーフの股間部分を交互に見て、よくわからんが仲間になった気がしてた。
みんなその後、その格好で戻っていき、こそこそとバンガローに入っていった。
その翌晩にはキャンプファイアがあった。
ボーイスカウト隊がファイアでパンツ1枚になっていたりしてたから、
今回のファイアでも何かあるだろうなとは思っていた。
翌日の昼間の空き時間に、班長から話があった。
「お前ら、営火の出し物についてだ……」
要するに、脱ぎ要員を各班2人出せということだった。
俺の班の場合、1人は、1つ年上の先輩に決まった。
もう1人は、新入隊員から出すことになっている、と先輩は言う。
2人のうち、どちらが出るのかという話に。
そこで、班長から俺に指名があった。
「昨晩は最後だったんだから、今回は最初にやってみないか」
俺は承諾した。
出し物は桃太郎だった。
桃太郎など人間以外は上半身裸で演じている。
脱ぐ要員(各班2人、計6人)も、上半身裸で待機。
この6人が鬼の役だった。
桃太郎が鬼退治に出かける。
まず、上半身裸の1人が桃太郎の前に現われ、「僕は……犬だ!」といって、
キビ団子をもらい、仲間になる。
桃太郎は、その後、しばらく歩いている。
脱ぎ要員の同じ班の先輩が、「じゃ、俺は出て行くぞ」と、出て行った。
6人の鬼のうち、2人は、鬼ヶ島ではなく、そこに行く道中で出ることになっていた。
同じ班の先輩と俺が、その途中の鬼に決まっていた。
つまり、俺たち2人だけが、他の4人よりも先に脱ぐことに。
そのせいで、だいぶ緊張していた。
昨晩は、だいたい同じ年齢の男の中でパンツ1枚になったし、
しかも独特の雰囲気があったからできた、という感じだった。
今日は、そんな雰囲気もなく、しかも、自分よりずっと年少のやつらも、おじさんたちもいた。
だから、昨晩よりもずっと緊張していた。
ジャージの中をちょっと覗くと、自分の白ブリーフ。
(これをみんなの前にさらすのか……)着替えで他人にパンツを見られることはあるが、
パンツを見せ付けるために脱ぐなんて、まだ信じられなかった。
先輩は、ずんずんと桃太郎の方に出て行く。
観客は、犬の次に出てきたのだから、猿かキジだと思っただろう。
が、「僕は……」と先輩は、ジャージを一気にズリッと下ろした。
ブリーフ1枚になる先輩。
「おーにーだー!」
と、いかにも悪い鬼っぽい格好をする。
「パンツだー!」
と、小さいやつらが騒ぎ、みんな笑う。
みんなは笑っていたが、俺はドキドキしていた。
「鬼だったか!?」
桃太郎は、犬といっしょに鬼と戦い始めた。
先輩は、桃太郎を相手に、(てきとうな)格闘で応戦する。
パンツを恥ずかしそうに隠すどころではなかった。
逆に、まるで格闘家のユニフォームのように、平然とみんなに見せる感じ。
が、すぐに負け、最後には桃太郎に斬られた。
「うあああ!」
と叫び、バタリと倒れた。
やられた鬼は、その場にずっと倒れていることになっている。
俺は、その様子にドキドキしていた。
(次は、俺があんな感じに……)次に桃太郎が猿を仲間にすると、その次は俺の番だった。
倒れた先輩を横目で見ながら桃太郎のところに行く。
先輩は、頑張れという視線を送っていた。
が、俺の気になっていたのは、むしろ先輩のパンツ。
大の字になっていて、正面から股の下まで丸見えだった。
(俺もこうなるのか……?)とまだ信じられない気持ちで、桃太郎の前に着く。
「ぼ、僕は……」
と口を開く。
(ああ、ついに始まってしまった)もう戻れない。
「鬼だっ」
力強く言ったつもりだったが、ちょっと弱かったかもしれない。
ジャージに手をかける。
前は脱がせてもらったが、今回は自分でパンツ1枚にならないといけない。
(もう、しかたない!)目をつぶり、ジャージを足元まで下ろし、体勢を戻す。
ここまで一気に。
下半身がスースーし、笑い声が聞こえてきたところで目を開ける。
みんなが俺(か俺のパンツか)に注目している。
(初めて、パンツを自分で意図的に見せてしまった……俺は初めて……)
みたいな感じで頭がグルグルと混乱して、演技どころでなかった。
そのなかでも、なんとか靴を脱ぎ、ジャージを蹴り飛ばし、また靴を履く。
格闘の構えを取ると、犬と猿が襲い掛かってきた。
俺も先輩のようにてきとうに相手をする。
「えやっ! てやっ!」
みたいな感じで。
ちらっと下を見ると、パンツが赤い炎に照らされていた。
なんとか演技に戻りながらも、俺は、自分がブリーフ1枚で激しく動いているのを
見られていることに、気をとられがちだった。
が、格闘の短い間に、それが気にならなくなっていった。
「そろそろ終わり!」
犬と猿が俺の両腕両脚を固定する。
俺はそのままに任せる。
「必殺!」
みたいなことを言って、桃太郎が剣を抜き、地面から空中へと、
真上に斬り上げた剣は適当な枝だった。
剣先は、玉の辺りに当たると、ブリーフのド真ん中をたどっていった。
チンコも、布越しに枝の感触を感じた。
枝の先に泥がついていたらしく、ブリーフには斬った筋が縦についていった。
3人が俺から離れる。
このころには、みんなに見られているオイシサを、そんなに自覚はしていなかったが、
何となく感じ始めていた。
「うああああ!」
と叫びながら、パンツを見せ付けるように身体を反らした。
もちろん身体を反らしたくらいで、「パンツを見せ付ける」ところまではいかないはずだが、
気分としては、そんな感じだった。
バタリと倒れると、先に倒された先輩の横だった。
ちょっとズレていたため、先輩からパンツが丸見えのところ。
「……なかなかうまかったな……」
「……ありがとうございまっす……」
「……みんなの前でブリーフで演技して、いちはやく俺たちの本当の仲間になったって感じだな……」
と、冗談っぽく言う先輩。
桃太郎は、その後、キジを仲間にして、ブリーフ1枚の鬼たちを倒して終わった。




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